【理論編】第5回 「探索行動」の大切さ

こんにちは。
今日は「探索行動の重要性」についてお話しします。
 
子どもは成長の過程で、見て、触って、動いて…といった探索行動を繰り返します。
発達心理学者のエレノア・ギブソンは、赤ちゃんが「自分の環境をどう理解していくのか」
を調べるために有名な実験を行いました。
その一つが「視覚的断崖実験」です。
 
透明なガラス板の下に深い溝のような模様を置くと、
赤ちゃんはそこを渡ろうとしなくなる。
この行動から、赤ちゃんが移動経験を通して「落ちるかもしれない」
という環境の意味を理解していくことが分かりました。
 
ここで大切なのは、
経験を通じて環境の affordance(アフォーダンス)
=行動の可能性
 
を認識するということです。
 
これは「落ちるかもしれないから怖い」という消極的な学びだけではありません。
「安全な場所なら行ける」「手をつけば渡れる」といった積極的な学びも含まれます。
 
私たち保護者や保育者は、この探索を安全に、かつ制限しすぎずに見守ることが必要です。
例えば、子どもが低い段差からジャンプしようとする時、
大人はつい「危ない!」と止めがちです。
 
でも、そのジャンプは、子どもが自分の体の動きと環境の関係を学ぶチャンスです。
もちろん、怪我を防ぐ環境設定は必要ですが、
「やってみる→結果を知る→次に活かす」という流れを奪わないようにしたいですね。
 
さらに付け加えると、園庭づくりをする際、探索活動が遊びとして成立するくらいの
探索しがいのある園庭をつくることができれば、
その園庭はとても楽しい場所になるということです。
遊びはゴールが明確な達成型の遊びばかりでは十分とは言えません。
ふらふらできる遊びというのが豊かであると、
子どもの育ちがさらに豊かになると私は考えています。
*この辺りは別の機会にもう少し詳しく説明した方が良さそうです。
 
まとめると、
・探索行動は、子どもが環境の意味を理解する鍵
・安全確保と自由な経験の両立が大事
・大人が先回りしすぎると学びのチャンスを奪ってしまう
・探索が遊びとして成立する園庭をつくる
 
それではまた。