【観察日記①】ボール運び

 

 

観察日記

 

というコラムを作ってみました。

 

私は研究をする際に

観察という研究手法を使うんですね。

基本的にはビデオを撮影して、それを何回も

見ることで観察をするんです。

そうすると最初はわからなかったことが

次第に見えてくるんです。

それはそれは面白いんですよね〜。

 

 

で、観察眼のトレーニングも兼ねて

ここで1枚の写真をネタにして

いろんなことを考えるってことを

してみようかなというコラムです。

 

 

さて、上の写真。

基本情報は以下の通りです。

(確か)4歳児クラス(のはず)

 

隊列を組んでボールを股の間で通して、

前から後ろに順繰りに送って行き、

一番後ろの園児がキャッチしたら

一番前に移動して、

また前からボールを流す

という遊びです。

 

先生方はこの写真のどんなところを観察しますか?

*よかったら、しばらく眺めてみてください。

 

 

 

 

 

まず、ボールはどこ?って感じですが、

おそらく一番後ろにいる大きな子が抱えて前に移動しようと

しているんでしょう。

 

前から2番目の園児は座っているのか?

芝生が気持ちいいから、ボールを渡す時に体勢が崩れて、

そのまま座っているのかもしれないって気もします。

 

この写真を眺めている中で気になった点は2つ。

 

1つ目、そして私が最も気になった点は

ボールの行方を気にしている園児と

全然気にしていない園児がいることです。

半分くらいの園児は気にしている感じですが、

残りの半分はあまり後ろを気にしている様子がない。

同じゲームに参加していても、

「参加度」が個人によって違うなって感じです。

一方で、後ろを向いていないからって参加していない

ってわけでもない。

 

前の方の園児はちょっと違う遊びが発生しているのかもしれないですね。

1番前の子と2番目の子は何かしている可能性がありますね。

ボールが自分の場所を過ぎてから、しばらく時間が経っていますしね。

 

もし、これが2列でやっていて、

競争だったらどうだったんだろうか?

4歳児クラスだったら、そこそこ競争意識は芽生えていると思うから、

もっと「参加度」が高かったのかもしれないな。

 

あと気になるのは、列の向こうにいる2人の園児。

帽子の色からしたら同じクラスの園児で、

一緒に遊んでいるんだろうけど、

隊列には並んでいない。

いわゆる「観客」的な立場にいるのかな?

こういう「遊び方」って面白い。

遊びに入らないけど、入ってる。

 

こんな感じでしゃべっていたら、

他にも気づくことがたくさん出てきそう。

 

よかったら、どんなことが気になったか?

ぜひ教えてください。

コラムへのコメント・感想

保育者支援ネットワーク「保育のみかた」運営責任者

博士(教育学)

保育コンサルタント

園庭づくりコーディネーター

[著書]

『ワクワクドキドキ園庭づくり』(ぎょうせい)

『遊びの復権』(共著)(おうみ学術出版会)

保育者の「相互支援」と「学び合い」の場

〒524-0102 滋賀県 守山市 水保町1461-34 

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