子どもたちが生きていく未来(4)

 

こんにちは。

 

ここ数日お送りしてきた

「子どもたちが生きていく未来」シリーズ

の最終回です(ご要望があればもう少し続けますけど(笑))

 

BGM 『ゆるカフェ〜アロハ・ハワイ』ブライアン・ケスラーより Shine Like the Sun

 

 

 

前回、複人化という話をしましたが、
実は似たような話が平野啓一郎氏の『私とは何か』
という本の中に書かれているのを見つけました。
 
平野啓一郎という人をご存知でしょうか?
映画化もされた「マチネの終わりに」を書かれた小説家ですね。
 
私は三島由紀夫を題材にした映画
のコメンテーターの1人で出演しているのを見て、
すっかり好きになった人で、
小説自体は実は読んだことがないんです。
 
この人が『分人』という考え方を提起しているんですね。
私が言っている複人化と同じような概念ですが、
彼は元々別々の人格が1つの体を共有していると言っている。
 
私は一人の人間が次第に分化していくという言い方をしている。
ちょっと違うけど、似たことを言っています。
 
いずれにしても、その一人ずつのクオリティを上げることで、
総合的に個人のクオリティが上がると言えるのではないかと考えます。
 
さて、本論に戻りましょう。
これからの学力は情報量ではなく「学ぶ力」という話です。
 
では、「学ぶ力」とは具体的にどのような力なのだろうか?
学ぶというのは、基本的には方法論です。
スキルなので後からいくらでもブラッシュアップすることができる。
いろんな学び方がありますし、どれが正解とかはない。
間違っている方法はある。
 
 
皆さんは自分なりの学びのスキルを持っていますか?
これは本当にいろんなノウハウがありますから、各自が作れば良いと思います。
お話ししているのは、あくまでも私個人の方法。
客観的な根拠に基づいているか?と言われたら心もとないです。
 
ですが、これまでの教育やスポーツのコーチングの経験から
ある程度の信頼性の高い話だと自分では思っています。
 
 
ここでの話は「小学生・中学生」くらいを想定しています。
そのくらいのお子さんがいるご家庭の方は是非とも参考にしてください。
 
 
今回はそのうちの1つ「授業の受け方」という話をしています。
これは「ノートテイキング」とも関わってくる話です。
 
授業を復習の場にすることが第1の鉄則です。
日本では授業を受けた後に復習をすることが大事だと言われますが、
それは間違っています。復習よりも予習が100倍大切だと私は思っています。
 
あらかじめ自分でテキストを読んでおく。
国語なら音読をしておく。
数学や英語ならYouTubeなどを使ってやり方を予習をしておくのが良いでしょう。
理科・社会でも同じです。
事前にその単元の情報を全て押さえておくことが重要です。
 
授業中は予習でわからなかったところと
理解できたところは「5W1H」を考えながら聴くことに徹します。
 
あらかじめ理解できなかったところが授業の中で話されなかったら、
授業中に先生に質問する。
 
そうするとノートテイキングが変わります。
黒板に書いていることは書いても書かなくても良いです。
自分でノートをアレンジして
先生が話していることや自分がわからなかったところは余計細かく記録する。
 
別の方法では、
黒板を写すのは見開き左側の1ページで、
自分で考えたことやエクストラな情報を、見開きノートの右側半分に
どんどん書き込んでいくなんていう方法もありですね。
 
そうやって考えながら記録をしていくことで、
ストーリーが頭に入り、全体のイメージが定着しやすくなります。
その後の復習をする必要はありません。
 
予習の結果、授業のクオリティを上げるような質問をすると、
力のある先生は嬉しくなってどんどん話してくれます。
そうなったらもうけもので、右側のページがガンガン埋まる。
そういうやりとりが増えていくと、もう勉強と遊びの区別はありません。
楽しくて仕方ないので、自分から勉強するようになります。
 
これだけでも、めちゃくちゃ学びのクオリティが上がります。
 
他にもいろんなノウハウがありますので、
もしお知りになりたいという方がおられたら、
是非ともコメントをお書きください。
 
ではまた👋

保育者支援ネットワーク「保育のみかた」運営責任者

博士(教育学)

保育コンサルタント

園庭づくりコーディネーター

[著書]

『ワクワクドキドキ園庭づくり』(ぎょうせい)

『遊びの復権』(共著)(おうみ学術出版会)

保育者の「相互支援」と「学び合い」の場

〒524-0102 滋賀県 守山市 水保町1461-34 

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