指導案の書き方(1)ペルソナ

 

こんにちは.

 

今日は指導案を書く際のポイントについてお話しさせていただこうと思います.

 

先日,お若い先生が担当の3歳児クラスの研究保育に入らせていただきました.

その先生が書かれた指導案は非常に良く書けていて,

学生時代も一生懸命に勉強していたのだろうなと想像できるものでした.

ただ,課題なのは「どこでも書けるような指導案」というところです.

この指導案がA園で書かれたもので,B園で書かれたものでも,C園で書かれたものでも,

違和感なく読め,通じてしまうような指導案だったのです.

つまり,その園ならではの個性が見えない指導案だったんです.

 

園によって指導案には個性が見えてこないといけないはず.

公立園であったとしても,保育理念に類するものとして園内研での

テーマなどがあるはずですよね?

それが根っこにあって,そこから派生した「保育者の願い」がある.

さらに,それに基づいた環境構成があると思います.

 

その結果として,具体的にどのような姿が見られたら良いのか,

願いが具現化した姿(ペルソナ)というのはどのようなものか,

を描いておきたいですね.そうすることで,自分の環境構成や園児への

アプローチがどうだったかを振り返ることができると思います.

 

もちろんその通りにならなかったり,園児たちの方がすごくて,

一気に成長した姿が見られたりするわけですけど,

やっぱりそういうもの(ペルソナ,計画,環境構成)があるからこそ

自身を振り返ることができるし,少しずつ保育者としての専門性を

獲得するのだと思います.

 

ぜひ,「あなたじゃなきゃ書けない指導案」「願いがこもった指導案」

にちょっとでも近づくように工夫してみてください.

 

 

 

保育者支援ネットワーク「保育のみかた」運営責任者

博士(教育学)

保育コンサルタント

園庭づくりコーディネーター

[著書]

『ワクワクドキドキ園庭づくり』(ぎょうせい)

『遊びの復権』(共著)(おうみ学術出版会)

保育者の「相互支援」と「学び合い」の場

〒524-0102 滋賀県 守山市 水保町1461-34 

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