指導案の書き方(2)理念・目的・目標

 

こんにちは.

今週も始まりましたね.

12月がいよいよ目の前に来て,

2学期の締めくくりを迎えようというところです.

3学期の発表会などに向けて,

準備に余念がないなどの園もあるのでしょうか.

 

 

 

さて,今日も指導案のお話をさせていただきました.

先日ペルソナということを書きましたが,

指導案を書く際に大切なことは,近視眼的にならないことだと思います.

 

教育・保育はやはり目的・目標があってこその営みだと思います.

ビジネスのようなわかりやすい指標があっても,

目的や目標を統一して進んでいくのは難しいのに,

教育・保育は何を目的とするか?目標とするか?

がわかりにくいですよね.

 

そこで大学であれば3つの理念というものを表明しています.

幼稚園等の場合,国が定めた10の姿を念頭に置きつつ,

「保育理念」を定め,それを明らかにすることが求められるでしょう.

*できていない場合が多いですが,それは別の課題が関連していると考えられます.

 

指導案を作る際には,保育理念に根づいた,今年度の目標や今学期の目標があり,

さらに月案や週案があり,それらに基づいて指導案ということになっていると思います.

では,実際にどこまでそういうものを念頭に置いて書いているか?

それは結構心もとないのではないか?と感じることがあります.

 

「現在の子どもたちの姿」

からスタートする指導案がほとんどですが,保育理念や期の計画などを

明瞭にして,そこに向かうプロセスとしての現在の子どもたちの姿,

そしてなぜ(why),何を(what),どのように(how)するかを記述することが

必要ではないかと考えます.

 

例えば,

1.本時の活動の背景

(1)保育理念(保育をする上で園全体で大切にしていること)と今学年・今学期のねらい・目標

(2)最近の園児たちの姿

2. 本時の活動

(1)(1.を踏まえ)本時の活動をする理由

(2)活動の概要

3. 求める姿(ペルソナ)

4. 抽出園児の記述

(1)抽出児の様子

(2)当該園児を抽出した理由

 

のような流れがあると良いのではないかと思います.

 

いきなりは無理かもしれないですが,ちょっと意識するだけで書き方や内容が

変わってくるのではないでしょうか?

保育者支援ネットワーク「保育のみかた」運営責任者

博士(教育学)

保育コンサルタント

園庭づくりコーディネーター

[著書]

『ワクワクドキドキ園庭づくり』(ぎょうせい)

『遊びの復権』(共著)(おうみ学術出版会)

保育者の「相互支援」と「学び合い」の場

〒524-0102 滋賀県 守山市 水保町1461-34 

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