主体性ではなく、主体的なあり方

 

こんにちは。

前回に引き続き、今回も主体性の話。

そして、いままでしたことのない話。

 

中央で幼稚園教育要領などの策定に関わっている先生に

教えてもらった話ですが、主体性ということは

中央では言っていないつもりなんだそう。

 

主体的な活動とか、主体的なあり方という表現しかしていないと。

なるほど、確かにその通りです。

違いはあるんか?と思われる方もいるかもしれませんが、

そこには確かに大きな違いがあります。

 

主体性というと、人間としての性質のような、

そしてそういうものを元々持っているかのような錯覚に陥ります。

 

しかし、主体的な活動とか、主体的なあり方と言われると、

後天的に育てる資質のようなものと捉えられるのではないか

と私は読み取ります。

 

主体的とするなら、自主的とか、能動的という意味も

含意されている感じがしますよね。

やらされているのではなく、子ども自身が考え、やりたいと思って

やる活動、もしくはそういう心理状態と言って良いでしょう。

 

では、そういう状態になるにはどうしたら良いのか?

 

やはり、ここでも「考える力」ということになります。

が、その議論はすでにお伝えしているところなので、今日は違う視点で。

 

活動のオーナーシップという考え方があります。

つまり、ある活動を所有している、責任を持っているのは誰か?

という視点です。

 

これを「自分」もしくは「自分たち」と言えるかどうか?

これは非常に重要な視点です。

子どもたちが、これは自分たちの活動だと思えているかどうか?

仮に先生発信でも良いのかもしれません。

でも、自分たちで考え、工夫をし、手を動かしてきた。

そして「自分たちの作品」とか「卒園式」とか思えるように

してきたかどうか?

 

そういう視点で物事を見た時に、主体的な活動を評価する

1つの基準を(大人側が)持てるのかもしれません。

保育者支援ネットワーク「保育のみかた」運営責任者

博士(教育学)

保育コンサルタント

園庭づくりコーディネーター

[著書]

『ワクワクドキドキ園庭づくり』(ぎょうせい)

『遊びの復権』(共著)(おうみ学術出版会)

保育者の「相互支援」と「学び合い」の場

〒524-0102 滋賀県 守山市 水保町1461-34 

Mail: daihyo@studioflap.or.jp