真剣にまわり&自分のからだと向き合う子。それを支える大人の存在も重要!
おはようございます🤗
昨日、今年最初の園内研究会にお邪魔してきました。
年間を通じて講師を依頼していただいている公立幼稚園で、
今年最後の、いわばまとめの園内研でした。
テーマは「意欲的に、からだを動かすことを楽しむ園児」でした。
そのこと自体は非常に充実した形で終わることができ、
先生方も手応えを感じてくださっていました。
俗に言うサーキット遊びをしていて、
けっこう飽きやすい遊び方だと思うし、
子どもが主体性を維持しにくいスタイルだと思うのですが、
飽きることなく、どんどん工夫をしながら
遊べるようになっていて、
それはなんでなのかな?
という話をしたりしていました。
今日ここでお伝えしたいネタはそのことではなく、
「苦しむ」ことの大切さというお話です。
その公立幼稚園の園児たちは
とっても楽しく、遊びをしていました。
だからこそ、
私は次の段階のことを求めたくなりました。
それは
「できるようになりたいけど、できない」という経験
を先生がどのように支えるかということです。
多くの場合、楽しく遊んで、「できた」という経験を通じて
自信を持ってもらいたい。
とか
自分から遊びを工夫し、積極的に関われるようになってもらいたい。
と言う先生が多いのですが、
未来を見据えた場合、
それとは違う育ちのルートがあると思うんです。
それが「苦しみつつ、出来るようになる」というルートです。
別に自ら苦しみに行く必要はないのですが、
うまくいかなくて壁にぶつかってしまう経験は
誰でも必ずある。
子ども自身がそこでちゃんと「苦しめる」ってことが
大切ではないか?ということです。
昨日訪れた幼稚園で
「なわとびを10回跳びたいのだけれど、どうしても9回で終わってしまう4歳児」
がいるという話を先生からお聞きしました。
*昨日はおやすみやったのが、とっても残念でした。
この子(Aくんとします)がその前日に初めて10回を跳べたというのです。
跳べたきっかけは、
日頃からやっている異年齢交流のふりかえりでのある出来事でした。
Aくんはふりかえりの時に、どうしても10回できないと涙を浮かべて
悔しさを吐露したのだろうです。
それを聞いた5歳児クラスの園児が、次の機会にコツを教えてあげて、
それを踏まえて何回も練習をして、初めて10回をクリア!
クリアできたのが一昨日の出来事だったそうです。
この「なわとび10回クリア事件」には、
Aくんがちゃんと葛藤できたこと、
ふりかえりの時間にそのことを話せたこと、
それを聞いた5歳児が教えてあげたこと、
そのことに気づいていて、シェアする機会を作り、
見守っていた先生がいたこと、
などなど、
いろんなことが重要な要素として関わっていました。
葛藤を乗り越えて出来るようになる経験は
「出来るからだ」を育てるために
とても大切な機会だと私は考えます。
*「出来るからだ」という考え方については、近いうちに
改めてコラムで配信しますね。
思ったように、うまく出来ないことがあったとしても、
そこで安易な方向に流れるのではなく、
「出来るようになりたい」という気持ちを大切にしながら、
苦しみを受け持って、自分の世界を拓いていく。
これは児童期以降の育ちを見据えた場合、
ものすごく大きな経験になります。
誰でも出来るか?と言われたら、
決してそんなことはありません。
逃げようとしてしまう人(大人)はたくさんいる。
それは経験してこなかった、
もしくは苦しいばかりでクリアできなかった、
からなのかな?って私は推測しています。
子どもたちには、「先生たちの支え」(大人たちの支え)が必要です。
安易に手を出すのではなく、
子どもが諦めずに、その苦しさと向き合えるように
温かく見守り続け、時々応援し、
その苦しさを時に周りの園児と共有する機会をそれとなく作る。
Aくんのまわりにはそんな先生がいてよかったなと
心から思った1日でした。
それでは、今日は金曜日。
今週も残りわずかです。
頑張っていきましょ〜💪
(画像 伊賀タウン情報ユーさんからお借りしました https://www.iga-younet.co.jp/2018/06/04/6777/)