良い人材を確保する方法

 

タイトルに対する答えは至極簡単である。

高い給与と配慮のある働き方、そして充実した研修、この3つだ。

ところが、それが実現できる園は非常に少ない。

特に公立の園は研修は充実しているかもしれないですが、給与が…だし、

私立は仮に給与は良くても、研修には力を入れにくかったりする。

仮に3つが良くても、人間関係が…とか、何かと言われやすい。

これが売り手市場というものの性なのだろうか。

 

 

(1)適性への不安

 

養成校に移って感じていることがいくつもあるのだが、

そのうちの1つが「自身の適性への不安感」の高さである。

 

若者というのは、ことごとく真面目だなと感じる。

反抗的な態度を取る学生というのももちろんいるのだが、

そういう学生であったとしても、実は真摯な思いを抱えていて、

事情があって反抗的になっているだけ。

何かのきっかけがあれば、ものすごくストレートな思いをぶつけてくれる。

 

そんな若者たちが保育者として仕事をしようということを決める際に、

何を基準としているか?

これはひとえに「適性」である。

 

自分はやっていけるのか?

子どもは好きだけど、集団の子どもとなるとハンドリングできる気がしない。

先生たちと仲良くやれるのだろうか?

 

そういう不安が若者たちの心中にはかなりの割合で宿っている。

 

「そんなもの、自分たちの社会性が低いからやないかい!」

というお叱りの言葉を受けるかもしれないし、その通りなのであるが、

そんなことを言ってはいけない。

私たちだって、そういう若者だった時代があるはずなのだから。

 

(2)選ばれる園・自治体へ

 

そうなった時に、不安を解消してあげるように優しくしてあげるのではなく、

その人の成長に資するようなことを上手にできる園(自治体)が選ばれる気がする。

 

何度も言うが、若者たちは真面目だ。

どの程度自覚しているかはわからないが、今のままで良いとは実は思っていない。

だけど、人によってそのあとが違ってくる。

 

第1のタイプは、そんな楽に成長なんてできるわけないから、

どんなに苦労しても、自ら成長できる方向に進もうとする(買ってでも苦労をする)タイプ。

👆当たり前だが、このタイプはどこでも欲しがられる。

 

第2のタイプは、できれば苦労をせずに成長したいという調子の良い(苦労したくない)タイプ。

👆このタイプの中から優秀な人材を育てなくてはいけない。

 

そのスキルはひとえに各園の育成スキルにかかっている。

 

若者の不安に寄り添える園であること。

それは、決して気を使ってお客様扱いすることではない。

第2タイプの若者とも人間関係を作り、少しずつその人の良さを引き出すことができる

園が良い人材を確保するというより、そこにいる人材が良くなっていくということなのだろう。

 

初めから良い人を確保しようという問いの立て方が間違っているのだ。

ここにいる人間が、良い人材になるように関係を作り、力を発揮してもらう。

そのことが大切なのではないだろうか。

 

 

保育者支援ネットワーク「保育のみかた」運営責任者

博士(教育学)

保育コンサルタント

園庭づくりコーディネーター

[著書]

『ワクワクドキドキ園庭づくり』(ぎょうせい)

『遊びの復権』(共著)(おうみ学術出版会)

保育者の「相互支援」と「学び合い」の場

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